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癌細胞を直接攻撃する免疫細胞は、活性化リンパ球です。この活性化リンパ球は、進行癌から末期癌への癌との闘いが長期化することにより不足していきます。 赤血球なら家族や他人から輸血することはできますが、活性化リンパ球は、GVHDという拒絶反応を起こすため、自分のリンパ球しか使えません。 そこで、自分のリンパ球を取り出し、試験管の中で、1000倍に増やしてから、そのリンパ球を投与する方法が活性化リンパ球治療です。


リンパ球数 (量)M
血液検査の白血球数(WBC)で免疫細胞の総数がわかります。 それに、血液像で、好中球数やリンパ球数など%や数でわかります。 リンパ数は、通常、1000-1500 個/μL必要です。 癌がある場合、1500個/μL以上必要です。 1000個/μL以下になると疲労感やだるさがでて、肺炎や腸炎などになりやすくなります。 500 個/μL以下になると癌に対する免疫不全状態で、癌の進行が急速になり、生命を維持する日和見感染などの危険も高くなります。 活性化リンパ球治療では、1500個/μL以上を維持することを目標のひとつとします。
グラニュライシン (質) (リンパ球活性)
グラニュライシンは、活性化リンパ球が分泌するケモカインの一種で、癌細胞や細菌の膜に穴を空け、細胞をこわします。 このグラニュライシンは、健康な中高年で、4.0ng/ml以上持っているため、健康維持には欠かせないものです。 このグラニュライシンは、がん患者さんでは、平均値 2.7ng/ ml、胃癌の再発では、2.2ng/mlと癌の進行で低下していきます。 この数値が3.0ng/mlを切るとだるさや疲労感を訴えることが多く、4.0ng/ml以上で元気になりましたといわれることが多く、免疫治療の評価として有用です。




活性化リンパ球治療の流れ、 まず、血液検査の時と同じ様に、腕の静脈から血液を8mlか16mlを採取し、遠心分離し、白血球の層を採取し、細胞培養液と一緒に、培養用バッグに入れます。この培養バックには、CD3抗体を固相化する仕掛けをしているので、リンパ球にとって最高の環境にしてある培養液の中で、最適な温度と酸バランスのインキュベーター(培養装置)で37.0℃に保っています。1000倍に増やすには、11日から14日かかり、個人差があります。増えていくと培養液を増やしていき、1000mlから2000ml以上まで増やしていきます。そこまで増えた活性化リンパ球を今度は、約10分に1に濃縮して、輸血のようにゆっくりと1時間かけて投与します。
人の身体には、免疫があり、その中の癌免疫により、癌から守られています。 このシステムが崩壊することで、癌が発病すると考えられています。 癌免疫の主体は、癌を認識する樹状細胞が機能し、Tリンパ球のCD4細胞に情報を伝え、CD4細胞が、Tリンパ球のCD8細胞を活性化し、増殖させ、このCD8細胞がキラー細胞となり、癌細胞を攻撃し、癌細胞を退治します。 (NK細胞、NKT細胞、γΔT細胞は、CD8細胞と同じ機能を持っていますが個人差はありますが、癌の組織のリンパ球を調べると普通のCD8細胞が多く、癌免疫の主体はCD8細胞が担っています。また、NK細胞、NKT細胞、γΔT細胞を使用した癌治療も効果は期待できます。)

リンパ球は、何か? 血液を遠心分離すると、鉄を含んだ酸素を全身に運ぶ赤血球が重いため沈み、その上に白い白血球の層が現れます。その上に、核を持たない出血を止める血小板、更にその上に、栄養分の血清を多く含む上清に分かれます。 白血球は、核を持つ細胞で、約70%が細菌を退治する好中球(こうちゅうきゅう)、約20-30%がリンパ球、約10%が樹状細胞などに分化する単球があります。その他、好酸球(こうさんきゅう)、好塩基球(こうえんききゅう)などがあります。 70%が好中球が占めることは、人にとっては、癌より細菌に対する驚異が勝っていることを示唆すると考えられます。
リンパ球には、Bリンパ球とTリンパ球があり、個人差はありますが、半数づつと考えてください。 骨髄由来のB細胞は、抗体を産生し、細菌やウイルスを退治します。インフルエンザウイルスの抗体ができるとか、できないは、このB細胞がそのウイルスを記憶し、抗体をすぐに産生できる状態になっているかどうかという状態です。 Tリンパ球は、NK細胞から、T細胞の受容体を持ったNKT細胞に進化し、CD8リンパ球になったと筆者は考えています。多様な細菌やウイルスと癌細胞に対応するため、進化していきた細胞です。 この細胞は個人差があり、NK細胞がTリンパ球と同数ある人もいますが、健康人では、NK細胞は10%以下の場合が多い。Tリンパ球は、CD4リンパ球とCD8リンパ球があり、CD4細胞は、癌免疫の司令塔であり、サッカーでいうMF的存在で、ゴールする能力も高いですが、TopのCD8細胞のアシストをして癌細胞を退治します。